ことのは

思いは、言葉に出した途端に意味を持ち、力を持ち、具現化し始める。言葉は槍にも盾にもなる。人をやさしく守る事も傷つけ攻撃する事も出来る。言霊的な信仰は世界各地にある。文字が出来る前は言葉しかなかった。聖書の中にも「言葉が肉になった」という一節がある。言葉はしかし、その後、文字になった。口述伝承しか出来なかった時代から、大きな変化だ。小さいコミュニティでしか伝える事が出来なかった物語が、より大きな世界へ、より後世へ伝えることが出来るようになった。